逆胴(左胴)
概要
逆胴を打つ機会はいくつかありますが、一番多いであろう、相手を攻めて手元が上がったところ打つ方法を学びましょう。
逆胴は当たっても、なかなか一本にしてもらえないわざです。はっきりした理由はわかりませんが、打ち方が美しくない、のが一因だろうと思います。
竹刀一閃、音高らかに胴を斬って、見事一本にしてみましょう。
技の順序
狙うべき相手は、右足荷重傾向が強い剣士です。特に右足をトントンと踏みながら前進してくるような剣士です。こういう剣士は右足荷重のため、右腕が外旋、左腕が内旋しやすいので、相手の打ち気を察すると、すぐに三所避けに入ります。そうすると左胴が空くので、そこを狙います。
- 中段で構え居る
- 右足を進めながら、剣尖を相手の利き目に向けて差し出す。
- 相手がこちらに合わせて、構えを上げてきたところを・・・
- 右足をさらに前に出しつつ、大きく振りかぶって、
- 右足に乗ると同時に左胴を打ち、右膝を抜いて、軸を左方向に移しつつ、左足を進めるか・退くかして離脱します(斜め左前か斜め左後ろ)
技のコツ
いざとなると案外打てない、一本にならない技ですので、日頃からよく練習し、意識せずに打てるようになりましょう。
逆胴が決まらない理由は、ほとんどの人が打突後、体を左向きに回転させて、右肩を相手にぶつけるように前進するからです(残心を伴っていない)。もしくは相手に正体せずに下がるからです(引き揚げ)。
- 右足前進(左足荷重)で振り被り、右足着地で斬りつけつつ、体を捌いて残心を示します。
- 左足荷重により、左腰が前進するので、その力を利用して右肩へ竹刀を振り上げます。
- 竹刀を胴に打ち付けようとすると大概失敗します。胴は通過点です。力を抜いて、竹刀が左下に自然と落ちるように打ちましょう。
- 足遣いは踏み込み足ではなく、摺り足です。
- 基本的(下がる場合)には、右→左→左→右と足を動かします。
- 場合によっては相手の右に抜けます。その時は、右→左→右と足を動かします(左足の前進・後退の切り返しがなくなって、そのまま右足を追い越していくため)。
- 左胴を打った後、相手がこちらの面を打ってきたなら、裏鎬で受けて右胴に返したり、擦り上げて右面を打つなどします。
練習法と注意点
力を抜いて、竹刀を落として打てるようになりましょう。しっかり右・左足に乗りましょう。一人稽古である程度形ができたら、約束稽古で試してみましょう。暴力的な打ち方じゃないから、相手も嫌がらないはずですよ。
実践動画
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派生技
- 甲手-逆胴
- 面返し逆胴
- 面抜き逆胴
- 飛び込み逆胴
能々稽古あるべし
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