巻返し面
概要
「巻返し」とは聞き慣れない言葉です。逆にピンときた方は剣道形をしっかり稽古なさっている方ですね。
剣道形四本目の仕太刀が打太刀の突きを返す技術と同じものです。
剣道では中心をとることが重要とされています。それが強調されすぎているのでしょうか、中には1mmも譲るまい、と力一杯構える剣士がいます。ここでご紹介する巻返し面そんな剣士の裏をかくわざです。
巻返しわざは、一般的には形のように応じわざと認識されていると思いますが、出端わざに近い形で使ってみたいと思います。
技の順序
形をよく打つ方はそれほど難しくないと思います。
- 中段で構え居る
- 相手の構えの硬さを確認する。
- 相手が一歩攻めてくる、あるいは中心を取ろうと剣尖に力を込めた瞬間
- 形の四本目と全く同じように左拳を頭上に、右拳を脇に取り、相手の剣尖を巻返します。
- 左足前、右足後ろで開き足で相手の面を打ちます。
技のコツ
このわざが通用しそうな人は蹲踞から立ち上がって、剣を合わせた瞬間に分かります。大体、しかめっ面で、何がなんでも中心を取ろうとする人です。さらに一歩攻めてからでないと打てない人、自分勝手に打とうとする人なら尚効果大です。
- 巻き返す瞬間は右足荷重になります。(右腕を外旋させるため)
- 足は開き足です。踏込み足では打てません。
- 面は正面ではなくて右面を打つのが自然かと思います。
- もし相手が面を受けようとすれば、胴・小手に変化しましょう。
- 応用としては、小手から面に渡ろうとしたとき、相手に竹刀を押さえられたら、同じ要領で相手の竹刀を外して面を打つ、というのがあります。
練習法と注意点
周りを見れば、このパターにハマりそうな人は一人や二人必ずいると思います。そうした人を見極めることが成功の近道です。
実践動画
Coming soon...
派生技
能々稽古あるべし
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